今日の倫理学講義。予定より年々遅れ勝ちとなるのは、あれもこれも話したい事が一杯あるから。
ピタゴラスに由来する(らしい)三種類の生活、を紹介して、倫理学、哲学とは生の選択に関わると弁じた。「彼はお祭りにやって来る人々を三種類に分けた。奉納競技に出場して優勝し名誉を得ようとする、名誉を愛する人々。多くの人が集まるのをあてこんで、物品を売り金儲けをしようとする、お金を愛する人々。お祭りで何が行なわれるかを見に来る人々。最後の人々はお金目当てでも、名誉目当てでもなく、ただ単に行なわれている事を知りたくてお祭りにやって来るのだ。その意味では、知る事を愛する人々と言っても良いだろう。このように人には三通りの種類があって、三通りの生き方があるとピタゴラスは言いたかったらしい」
こんな話だけをしておれば良いのだが、古代ギリシアのお祭りで、学生が知っていそうなものといえば、そりゃあ、オリンピックしかないでしょう。という事で、近代オリンピックと古代オリンピックの類似点と相違点などを少々。それだけでは雑談になってしまうので、本当はパンアテナイア祭とかディオニュシス祭とかの詳細まで話して、ギリシア悲劇の起源にも触れて、、、とやってると又々先へと進まなくなる。
進まない方がこっちにとっても、向こうにとっても、面白い話しが出来るのだが、今の大学というのは、そういうのを嫌うらしい。一話完結。メニュー通りに半期、13回で一まとまりの話しという、お手軽教養でなきゃならんらしい。という訳でその辺を大幅に圧縮してきました。
もう一点は、科学的思考と哲学的思考を対照させて、、、という、これまたありがちなお話し。