Firefox から何を学べるか
「Opera は Firefox から何を学べるか」と題して Google Operating System が記事を書いている。そこでは "Saying Goodbye to Opera" からの引用を取り上げた上で、Opera が Firefox に似たプラグインの仕組みを採用し*1、feed の扱いを向上させ、JavaScript の整合性を解消し、リッチ・テキスト・エディタの破綻を直し、UI を改善すれば、Opera と Firefox のどちらを使うかで自分達は迷うだろうとしている。
その提言より、彼が Saying...
から引用している箇所を、引用先の後続の箇所と併せて読むと面白い。そこでは、Opera が Web 1.0 ブラウザなのは Opera の出来の悪さに依るのではなく、Google を代表とする多くのいわゆる Web 2.0 のサイトがシェアの低いと彼らの側が考える Opera に自分たちを対応させていないからだとしている。
- 記事中、Widget の位置付けを Firefox の拡張機能と対比させる辺りが、Foxcentric*2 な見方かと思う。
- あわせて、今年 5 月に書かれた 10 Features You'll Find Only In Opera も良く書けている。
- こちらの Firefox 2 の評価記事についての digg.com のスレッドにも、Firefox が Opera より広く使われているのは、Opera に対応していなくて上手く表示出来ないサイトが多いからで、Firefox が best browser だからではないという書き込みが見られる。10 何 % のシェアの大部分を占める一般ユーザは、オープンソースかどうかなんて気にしないし(何せそうした人々のほとんどはオープンソースではない Windows か MacOSX を使っている)、拡張機能だって一つも入れない人も少なくはない。
元記事について、拡張あれこれで以下のようにコメントされています。
最後に問題発言. Opera が Web 標準に準拠している点を挙げてしかし Web 2.0 のサイトの多くは Web 標準に準拠しているわけではない.それよりインターネットの標準を選ぶ(だったら IE の方がインターネット標準と言うことになりますがね).
Google のサービスが使えるか使えないかというのは、多くの人々にとって、ブラウザを選ぶ際の決定的要因になります。Google には Firefox で動かないサービスはやらない、という内規があるそうです。Google こそアンチ・マイクロソフトの牙城ですから、IE ではなく Firefox が彼らのインターネット標準なのです*3。Web 標準が策定されていなくても、「彼らの」インターネット標準に従って、いわゆる Web 2.0 を展開しているのが Google を始めとする現代の企業なのです。