シェアと検索収入

今年の方針として、Opera 関連に話題を限ると決めたのだが、次の話題は主として Mozilla 財団に関わるものである。
長いこと公開されずに謎だった Mozilla 財団の収支について、ミッチェル・ベイカMozilla CEO が自身の blog で概要を説明すると共に、Mozilla Foundation Documents に公式文書をようやく明かした。

  • PDF を開いていくつかを眺めると、ミッチェルや他の幹部に支払われた額等も公表されている。詳しくは Mozilla 系 blog で解説されるだろうからどうぞ*1

公開されていなかっただけに、憶測を呼んでいた主として Google からの検索に伴う収益は、2005 年度で、ミッチェルの説明によると 52.9 M ドル、円に換算して約 63 億円程である。彼らのシェアがさほどでもなかった 2003 年度には 3 億円弱、2004 年度には 7 億円程だった事も今回分かった。
対して OperaFinancial Statement - First Quarter 2006 に書かれている 2005 年度のデスクトップ関連の収益額を換算すると、約 5 億円となる。Opera の場合はデバイス関連から他に 24 億円程の収益があったが、それでもトータルで Mozilla 財団の半分である。
検索関連からの収益で実ブラウザ・シェアを逆算・想定してみる。その金額がおよそ 12.5 : 1 になっているので、Firefox の 2005 年度のシェアを 9 % とすると Opera は 0.7 % 強となる。まあ妥当な想定だろう*2

*1:例えば、そんなに多くを内部留保せず Minimo が動きそうな WindowsMobile プラットフォームの技術者を大量雇用するとか、言いたいことのある人はあるだろう。あるいは WinMobile なんてケチな事を言わず、OSS らしく GNU/LinuxMinimo を動かす企画に注力するとか、ね。結局 Minimo なんて本気じゃないのだろうと、意地悪な事を言われるだけですよ。

*2:と、まあ最後は強引に Opera ネタとしてまとめた。