広報の基本

Opera に限らないテーマだろうが、Opera Otaku のローレンスが、年頭の質問を my.opera blog でしている。Opera を広めたいと思っている人は彼のコメント欄に答えを残して欲しい。以下、マーケティングの専門家としての彼の考えの要約。
Opera のように沢山の機能があると、どの機能から話すべきか難しいと共に、そういう態度では避けられないジレンマに陥る。これが便利だ、あれが素晴らしいと言っても、それでは抽象的になったり主観的過ぎたりするだけだ。彼は先ず相手がブラウザに何を求め、どんな使い方をしているのかを聞く。そうすればどんな風に Opera が相手の役立てるかが分かる。
我々がするべきなのは、人々がブラウザを取り替えるべき具体的で主観的過ぎない説明なのだ。そこで Opera の広報に携わっている人達に質問したい。「より多くの人々が Opera を知り、使うのが重要なのはなぜか」 - Why is it important that more people know about and use Opera?
そこから考えて新しい年の活動を始めよう、と彼は言っている。

  • さっそく多数の意見がローレンスの所と、これまた読者の多い記事を取り上げたダニエルの所へ寄せられている。
  • 一番最初にコメントしているレイクの分だけ紹介しておく。

私の場合は「Opera なら、あなたの方でウェブをコントロール出来る」といつも答えている。これまで私は技術恐怖症の両親がコントロールを差し迫って「必要」とするまで、一度も Opera を売り込んだ事がなかった。彼らが必要としていたのは、フラッシュのゲームを含めて本当に何でも拡大してくれるズーム機能だった。

この答え、取り分けその冒頭の「あなたの方でウェブをコントロール出来る」というのは、Opera を長く使っていると当たり前になってしまっている、ウェブに対する基本的な見方に関係するものだと思う。ページがどう見られるかを決めるのは、作り手側ではなく閲覧者側なのだという基本的かつ根本的理解において、Opera を使っている人とそうでない人との間には、極めて大きな発想の違いがある。

  • ブラウザ振り分けや CSS ハックに注力する製作者の気持ちを、Opera ユーザが理解し難いのはこのためである。この点で柔軟な発想を持っていたからこそ、異様に早い時期に Opera にスモール・スクリーン・レンダリングが備わったに違いない。
  • W3C の Amaya が追求している、閲覧だけでなく HTML の編集も同時に行えるブラウザ、その実現形が Opera なのです。
  • ズームもそうであるがページのお仕着せ CSS と自前で用意したユーザ CSS の切り替えを、Opera 程簡単即座に出来るブラウザを知らない。
  • CSS 2.1 でも矛盾する指定があった場合に、通常はページ製作者の書いた CSS が閲覧者の CSS よりも優先するが、!important が付いている指定に関しては両者の力関係を逆転させるとしている。

an "!important" declaration (the delimiter token "!" and keyword "important" follow the declaration) takes precedence over a normal declaration. Both author and user style sheets may contain "!important" declarations, and user "!important" rules override author "!important" rules. This CSS feature improves accessibility of documents by giving users with special requirements (large fonts, color combinations, etc.) control over presentation.