Opera for OLPC

一般向けに互換性を優先して gcc 2.95 でコンパイルされている Opera for Linux の static-build は、OLPC での動作に問題があった。そこで Desktop team は gcc 4.1 で作り直した特別版を公開した*1
Opera OLPC Edition
この特別版を自分でも試してみたい人もあろう。OLPC BTest-1 でテストした Opera OLPC Edition であるが、最近のディストリであれば通常の Deskotp Linux 上でも動くだろう。いろいろと注意点があるので、上記リンク先を参照されたい。

  • 200 DPI の解像度を有する特殊な OLPC 上での動作を見る特別版なので、デスクトップでいろいろやって動かせたところであまり意味はなさそう。
  • それではそんな特別版を一般配布する理由は何だろうか。OLPC という特殊なハードウエアが手許になくても、その考え方に賛同したり、アイディアに技術的な興味を持つ人は居るだろう。そうした人にとってこの Opera は、OLPC を身近に感じられる一手段になるだろう。
  • また OLPC プロジェクトに対しては、以前から話題に登っていた全てオープンソースで構成する OLPC に、Opera という非 OSS を含めるかどうかという問題に対する Opera 側からのアピールだと思われる。
  • Linux がなくても雰囲気を手軽に味わえるかも知れない OLPC Skin も公開されている。一般にはこれも OLPC の広報に役立つと思いたい。

FC 6 の gcc は 4.1.1 だから動くだろうと思ってとりあえず入れてみた。今もそれからだが、時々日本語入力だけでなく一切のキー入力を受け付けなくなる事がある。以下に三枚のスクリーンショット

キー入力の問題は、copy/paste をさせた後に生じるようだ。Opera の外に開いた別アプリ上で日本語入力のオンオフをさせると復活する。scim と Qt の問題だろう。
スクリーンショットを撮り終えたので、544 から 543 shared-qt へ戻した。OLPC 上の Sugar でなければ余り面白いものではない。フォーラムで普段 static 版を使っている人からは、gcc 4.1 になって速度の向上を感じられたという声も上がっている。

  • どうやら、あちこち取っておいたバックアップで、無事に通常環境へ戻せたようだ。

*1:Qt も一般の static-build とは異なり 3.3.7 になっている。