誰がサポートするのか

はてなブックマークの「ITmedia News:98/Meは使うな、どうしても使うならネットワークにつなぐな」を見ていて、以前から思っている所を書いておく。
こういう話題が出ると必ず、それならオープン・ソース化してくれという意見がはかない解決策として提案されるのだが、そうした提案をする人は、そのサポートを無料のボランティアでする気があるのだろうか。
いや、別にその人を責めている訳ではない。
Fedora というオープンソースLinux がある。それを RedHat Linux の時代から使っている。現行の Fedora 最新版は Fedora Core 6 である。今月 24 日には次の Fedora 7 が正式デビュー予定だ。それに伴いひとつ前の Fedora Core 5 のサポートは 6 月 29 日で打ち切られる。Fedora Core 6 は次の次である Fedora 8 が正式公開された翌月に、サポートが打ち切られる予定だ。
サポートが打ち切られたらどうするか。新しい OS に入れ替えるか、有料でサポートをしてくれる会社と契約するかだ。旧来はボランティアで Fedora Legacy という別組織がサポートをする計画があった。しかし結局、人が集まらなくて終ってしまった。

The current model for supporting maintenance distributions is being re-examined. In the meantime, we are unable to extend any support to Red Hat Linux or Fedora Core releases.

上記 Q & A の冒頭を見て欲しい。要するにサポートするのが最新のソフトなら、やってる方も楽しいから黙っていても人は集まる。楽しくないものに人は集まらない。それを誰も強制出来ない。それが自由というものだ。
従って、万一マイクロソソフトが Windows 98 をオープンソフトにしたところで、そんな旧式の OS の面倒な保守作業を、進んでしたいような人など集まりはしないだろうと私は思うのだ。
相当な対価を払って誰かに保守を頼むのでなければ、オープンソースにしたところで何の解決にもならない。