メンタル・プロセス

昨日抜き書きした Opera ユーザビリティ・チームへのインタビュー記事が頭にあるうち、Opera に言及している blog を拾い読みしていて気になった事が一つ。
Bookmark をメニュから開く際に、センター・クリックを押しても Opera は別タブで開いてくれないという不満を挙げている人が居た。これはどういう心理なのだろうか。Bookmark にせよメニュにせよ、何かを開くという動作を行う際に、どう考えてもマウス左右のボタンより押しにくいセンター・クリックを押すという動作は、非人間工学的ではないだろうかという疑問が湧いたのだ。
どうも Firefox ではそのような動作をするらしい。それに馴染んだ人が Opera を操作する際にストレスを感じるようだ。以下に、Opera を常用している人には何一つ新しい事はないが、いろいろと誤解を招かないように一応の説明をしてみる。
新規に開くページを別タブで開きたいなら、Alt+P の詳細>タブの動作で一番上にある Reuse current tab 相当のボックスのチェックを外せば良い。これで左クリックから新規のページを開けば、新しいタブで開いてくれる。
同画面一番下のボックス、Open windows instead of tabs にチェックが入っていれば、そのページのリンクに target=_blank が指定されていると、別ウィンドーではなく新規タブとして開く。好んでタブ・ブラウザを使う人ならば、ウィンドーは一つにして同時に開く他のページは全てタブに任せたいだろうから、このような設定がよろしいかと思う。
これでストレスが低減されると思うのだが、上で取り上げた方は恐らくそう思わないであろう。とにかく Firefox、あるいはその初期設定動作は本体よりも簡単にバージョンアップに伴って変更されるであろう何らかの拡張機能によって Firefox が実現した動作こそが、その人の心理過程に心地良いのであろうから。それらの動作が何らかの理由によって変更されるならば、愛すべきは旧動作の方であって、提案されている新動作の方ではない。とにかく左右の滑らかなボタンより、そうした人にとってはセンターの強い R を描き反発力の大きなクリックを押す方が心地良いのだろう。
いろいろな観察を良くするユーザビリティ・チームも、そうした心理状態まで推し量る事は出来ないであろう。

  • なお以前にも言及したように、これは Windows Opera に特有のバグであって、Linux Opera ではセンター・クリックから Bookmark を新規タブで開ける。