CSS 北京
Cascading Style Sheets (CSS) Snapshot 2007 は CSS の現状について簡略にまとめた、今後へ向けての出発点になるものだが、日本語による解説としてはミツエーリンクスの「CSS仕様の現状と今後を記すCSS Snapshots」が分りやすいだろう。
各ブラウザの実装具合については、CSS3.info の CSS Snapshot 2007 released as a working draft に少しだけ触れられている。
また Opera 9.5 Kestrel alpha の実装の詳細については、David Storey が Kestrel implementation report: CSS Snapshot 2007 で解説しているので、以下のその要点を紹介しておく。
CSS 2.1 (Level 2, Recision 1) について Opera は 9.0 Merlin の時点で、visibility: collapse と white-space: pre-line の標準値という二つの例外をのぞいてその全てに対応している。Kestrel では white-space: pre-line への対応が加わったので、残っているのは visibility: collapse だけとなった。
CSS Selectors Level 3 について、Kestrel はその全てをクリアーしたと宣言しているのはご存知の通りである。しかしテストが網羅していない ::selection selector について、デイビッドは正直にこのエントリで問題の残っていることに言及している。しかし CSS 2.1 同様、Opera Kestrel はこれら両者に関して最も対応度の高いブラウザであると言えるであろう。
XML 文書において有用である CSS Namespaces であるが、Opera は Merlin において既に大方の対応を終え、Kestrel ではこちらの5つのテストケースのうち一つを除いて通過している。
Kestrel において最も対応度の低いのが CSS3 Color Level 3 である。CSS 2.1 の色要素には対応しているが、Level 3 の要素中幾つかに問題が残っている。広くサポートされている SVG 色キーワードは規格には入っていない。opacity への対応は Merlin で完了した。currentColor value については Kestrel で対応したと記憶しているデイビッドは書いている。HSL colour model への対応はそう困難ではないが、RGB へのマッピングに難があるとされ未対応である。RGB と HSL へ追加されたアルファチャンネルについては未対応である。ICC Colour Profiles と flavor colour keyword についても未対応となっている。