KHTML と Gecko の違い

たいていの人は気にしないブラウザの心臓部、レンダリング・エンジンについての記事の中で、KHTML の産みの親、現在は Trolltech に勤務する Lars Knoll が、KHTMLGecko の違いについて語っている。彼は 2003 年まで KHTML を管理し、現在は KDE 4 で WebKit を使うための仕事を主にしている。

  • KHTML から枝分かれした WebKit は現在、AppleSafariiPhoneAdobeAIRNokiaスマートフォンで使われている。
  • KHTMLKDE 2.0 の Web ブラウザ Konqueror の、そして統合デスクトップ環境 KDE のファイルブラウザのエンジンとして開発がスタートした。
  • オリジナルの記事は昨年 9 月のものだが、Best of ECT News series として元旦に配信されている。

KHTMLソースコードGecko よりサイズが小さく扱いやすい理由を、以下のように説明している。

  • Gecko は当初、開発プラットフォームを意識して開発が行われていた。対して KHTML は HTML 描画エンジンであることに固執し続けてきた。

One of Knoll's main focus areas from the very beginning, he said, was to try to make the architecture as sound and as easy as possible for an HTML rendering engine. This made it a lot easier for people to start working and contributing to the project.

"It was also probably the main reason for Apple to go with KHTML instead of Gecko for its Safari Web browser," Knoll proffered.

Linux におけるブラウザ選択について彼は、Firefox(もしくは他の Gecko エンジンブラウザ)、KonquerorOpera の三つから気に入ったものを使えば良いとしている。