Opera - Notes
日本語では「メモ」と表記されている Notes の挙動に関して、バグではないかとの声が一部に上がっている。結論から言うとそれは仕様変更である。意図しない挙動はバグだが、意図した動作は仕様である。
この問題に気付いていない人のために説明しておく。
Opera 9.5x での Notes は従来のバージョンと異なり、そもそもパネル内に並べ替えを行う「表示」ボタンが標準では存在しない。どうやら Notes の並び順を変更したい希望を持つ人は少なからずいるようだ。そこでブックマークパネルにある「表示」ボタンを取ってきて、Notes パネルに置く人がいる。ボタンの配置換えはドラッグ・アンド・ドロップで簡単に出来るから試みる人も多いのだろう。
彼らが試みるのは 「ユーザ定義順に表示」らしい。これが行えなくなったのはバグだというのが第一段階。先ず「ユーザ定義順」にするには「単一フォルダ表示」にしなくてはならない。ここでつまづくと先へは進めない。ここまでは操作法の問題。
次にせっかくドラッグ・アンド・ドロップで Notes のエントリを並び替えても、Opera を一旦終了し再度起動すると元に戻ってしまう、これはバグだというのが第二段階。「ユーザ定義順に表示」を指定したのに、「名前順に表示」に戻ってしまう。しかし Opera 9.5x では、この設定がデフォルト=初期値なのだ。初期値なのだからその動作は意図されたもので、バグではないことになる。そもそも「表示」ボタンは元々 Notes にはないのだから。
問題はユーザが設定変更した値を毎回初期値に戻してしまって良いのか、ということになる。設計者はそれで十分と考えているようだ。そういう問いかけをしないでバグだと騒いでも、それは質問の仕方が悪いととらえられる。したがってこの動作を通常の不具合としてのバグとして報告しても、重複報告として処理されるだけだ。
同じ事象を指摘しているのだから私は間違っていないと言ったところで、問題はあなたが間違っているかどうかではない。問題が修正される仕方で指摘をしたか、それが問題なのである。
よってこの問題は別途、機能の向上としてのバグとして登録しなければならない。このようにバグの扱いとは面倒なのである。