りんご箱から投げ捨てろ

「窓から IE を投げ捨てろ」という表現があったが、リンゴ箱から Safari を放り出せということをアメリカの有名な消費者団体、Consumer Reports が Mac ユーザに勧告している。
記事の 5 番目でアンチ マルウェアを備えない Safari について「あなたが出来る対策」 What you can do として次のように書いている。

Until Apple beefs up Safari, use a browser with phishing protection, such as the latest version of Firefox (shown at right) or Opera. Also try a free anti-phishing toolbar such as McAfee Site Advisor or FirePhish.

AppleSafari を強化するまで、最新の FirefoxOpera のようなフィッシング対策機能を備えたブラウザを使いましょう。フィッシング対策機能を持った無料のツールバーのたぐいを試してみるのも良いでしょう。」

[追記]
上記は控え目に紹介したのですが、Computerworld に和訳記事が早々出ていたので引用しておきます。

「個人情報を盗まれる可能性は、MacWindowsのユーザー・グループ間に大差ない。この点では、MacユーザーもWindowsユーザーと変わらない」

しかし、Macユーザーに最も利用されているSafariには、危険なサイトや危険性が疑われるサイトを警告するツールが備わっておらず、それゆえMacユーザーのほうがフィッシング詐欺に遭う危険性が高い。同誌は、Safariにフィッシング対策ツールが追加されるまで同ブラウザの使用を控え、FirefoxOperaの最新版を使うよう勧めている。

[6 日、追記]
この記事に関して、Washington Post に 2 ページに渡る予想される反論が上がっていた。
How Sound Is Consumer Reports' Safari Advice?
予想されるというのは、Firefox にせよ Opera にせよフィッシング対策機能はあっても怪しいサイトをフィッシングと見極めるまでに時差があるのだから完璧ではない。悪者は巧妙だからフィッシングと認定されたと知ると別のサイトを作る。その新しいフィッシングサイトが対策側で危険だと登録されるまでの期間、ユーザは危険にさらされる。よってフィッシング対策機能があるからといって万全ではない。何より利用者自身が無暗にメールやチャットに書かれているリンクをクリックしないこと以上の対策はないとしている。
結論として Safari にアンチフィッシング機能が付くことは望ましいが、気を付けさえすれば現状のまま FirefoxOpera に乗り換えず使い続けても特に危険はないと主張している。
まあ、この主張にうなずける人は用心して Safari を使えば良い。盗まれるのはそうした人自身の情報なのだから。
[7 日、追記]
更に Washington Post は More Ways to Protect Yourself From PhishingOpenDNS を使うという案を紹介しています。確かに OpenDNS を使えばコンテンツのフィルタリング、アンチフィッシングやドメインのブロック等が可能になりますが、使うかどうかは人によるでしょう。