Semantic Desktop

Semantic Desktop and KDE 4 - State and Plans of Nepomuk-KDE
Linux 等で Beagle を使っている人は、その恩恵を感じているかも知れない。同じ OSS 仲間という事で、Fedora の提供する rpm で入れた Firefox には、最初から Beagle が付いているのだったかあるいは少なくとも rpm で Beagle を入れると、Firefox に自動で組み込まれる。
OSS と言っても派閥があるらしく、現時点での Beagle は Gnome アプリしかサポートしていない。Gnome 系のアプリのデータは自動でデータベースに記録されるようで、ブラウザの履歴だけでなくチャットの会話内容もヒットする。
それの KDE 版が NEPOMUK-KDE らしい。

  • メタデータとして利用するのは、ファイルにメタとして書かれている文字列やタグ、日付などを自動収集する。これは既に利用可能らしい。
  • 自動収集以外に、ユーザが手動/自動で付加するデータも利用する。これは Amarok 等のジュークボックス/音楽管理アプリが既に行っているように、演奏回数、評価等のデータを「意味付け」としてデータベースに入れ利用する。
  • 更に将来は、ファイル単独のデータだけでなく他のファイルとの関連付けも記録し利用する計画のようだ。メールなら転送した場合の転送先、返信をしたかどうか等の、出所、行き先、関係にまつわるデータ。添付ファイルを保存した場合、現在は元のメールとの「関係」が切り離されてしまうが、それらの自動記録等がデスクトップのレベルで利用出来るとなると、なかなか興味深いものに思えてくる。
  • Web からダウンロードしたファイルが、手動で出典を記録せずとも、自動でデータベース化されるとなると便利ではある。
  • これらは個別アプリによって一部実現しているものではあるが*1、デスクトップのレベルで統合的に行うというのが目玉なのだろう。

*1:上に挙げた Amarok の他にも、Opera の Note 機能はコピーした文字列をどこからコピーしてきたか、その URL と作成生年月日を自動記録している。