Stop using Ajax!

Dev.OperaStop using Ajax! という新着記事あり。以下にイントロ部分だけの簡単な要約。

日本でも違った意味で話題になっている CAPTHA だが、アクセシビリティの観点からするといろいろ問題があるのは直に分かるだろう。
著者の brothercake は「近頃私はひどく怒っている」という書き出しで始まるエントリを、自らの blog に上げている。Technology is the last, best hope for accessibility このエントリで彼は、プログラマが「最先端でセクシーな」という名の下に一部の人々を置き去りにしていい気になっていると指摘する。
The Web は全ての人に開かれていなければならない。Sir TBL*1 も「ユニバーサル・アクセス」と言っていたし、ウェブに関わる HTTP や HTML は、プラットフォームやデバイスにとらわれないように設計されていた、、ものだった。
そこへ商業主義の波が押し寄せると、次第に様子が変わってきた。ブラウザ戦争というのもそうした変化の結果、生じたものだったし、ブラウザ固有の DHTML*2、table レイアウトもそうだ。これらはウェブ元来のビジョンを阻害するものだったが、今またこの流れが起こり始めている。
この流れはほとんどの人にとっては無関係だ。問題ないだろう、何言っているんだということになる。それらが動けば、の話だが。実際のところ犠牲者は出ているのだ。アクセシビリティという犠牲者が。
彼らは既に不当に難儀しているのだから、技術がその上に苦難を増すものであったら、到底それらは受け入れられないものだ。
以下の検討を通じて得られた結論は、Ajax が現に使われている場面においても、それらを用いない解決法を提案するものである。

以下の詳論からは、扱われている論題を抜き書きだけしておく。

  • Ajax が元にしている技術は一部のユーザ、一部のブラウザを置き去りにしてしまう点で未成熟であるということ。
  • ユーザ補助ツールは非同期で作成されるコンテンツの扱いに難があることは広く知られていること。
  • Ajax を用いなくても Web 2.0 アプリケーションは作成可能であること。
  • 人気の画像共有サービス Flickr は、旧来の技術で達成可能な場面にも Ajax を使う傾向にあること。編集可能なインターフェースは Ajax を使わずとも実装可能である例の提示。
  • Google maps 等は Ajax を使わねば実現出来ないのは認めるが、それらは極一部だ。無用な場面でも広く使われている。
  • 技術とはものごとを実現させるものなのに、それが新たな障壁を生み出すなんておかしいだろう。これが現在起きていることだ。

*1:ティム・バーナーズ・リー卿

*2:素晴らしきダイナミック HTML よ!