暗黒物質

Opera 9 になってだいぶ減ったとはいえ、世間には Opera で動かないサイトが山ほどある。フォーラムでもこの話題は非常に盛んだ。ハワード・スティーンが解説をしている。

無許可で勝手に概略を紹介してしまう。
being compatible with the dark matter of the web

  • Opera 9 は既に W3CECMA の標準には準拠している。今日問題となっているのは、規格の細部に関するものだ。
  • event.button の問題。規格は現実とは異なる。
  • XMLDocument object の問題。標準でもないのに、Firefox が XMLDocument の class を有しているために生じる。これは Firefox には意味があるのだろうが、Opera には関係ない。ユーザが多くて非常に不評な Yahoo Mail Beta が Opera で動かないのは、このため。Mozilla に文句を言うべきか、それとも時間を掛けてでも非標準に合わせるべきか。
  • XUL の問題。これは Mozilla が独自に開発したオープンで非標準な技術で、Opera はサポートしないと決めた規格だ。(ズールは Gecko Engine Browser の見栄えや内部の動作を指示する規格であるはずなのに、それを Web サイトに使ってしまう例がある。IE でだけ動作するイントラネットの一部をそのまま公開してしまうのと同じ感覚なのだろう。)
  • Windows MediaPlayer scripting の問題。Active-X をサポートしない Opera で生じる。プラグインには標準などない。ベンダーによる囲い込みの世界だ。
  • 宇宙がそれで満たされているという暗黒物質、あるいは規約の問題。他のブラウザがそうしているから Opera もそうしなければならない。span タグの閉じ忘れ一つで動かないサイトもある。