ハーマル

社員の義理のご両親が住むハーマルという町へ招かれて週末に行って来ました。オスロから 1 時間半ほど離れたところでリレハンメルオリンピックのスピードスケート会場になったバイキングシップ型をしたスケートリンクのある町として知られています。
先ずは久々にオスロ中央駅から国鉄に乗ります。運行時刻表示掲示板の前に大きなツリーが飾られていました。
クリスマスツリー in Oslo.S
土曜日の外気温はマイナス 15 度。車で町を案内してもらいましたが、外へ出る時は完全傍観装備が必要です。町を見渡せる丘で簡単な講義を受けた後、中世の僧院跡に案内してもらいました。
英語しかありませんが Wikipedia に紹介記事があります。何と遺跡をスッポリガラスで覆ってあります。
当然風が心配ですが、この地方には強風が吹かないとのこと。また側壁には微妙な曲線が付けられており力を逃がす構造になっているそうです。しかし日本で言うとゴルフ練習場ほどの大きさ、網でさえ柱が倒れる国では絶対無理だと思います。
ハーマルの僧院跡
続いてスケートリンクへ向かいました。バイキングの船をひっくり返したような形の屋根が特徴的な建物です。中を見学出来ますが、その屋根は木の梁で支えられています。
ハーマルのスケート場
詳しくは公式サイトをどうぞ。
フルサイズの屋内スケート場というものを初めて見ましたが、400 メートルのトラックな訳ですから内側に人工芝のサッカーグラウンドが取れる大きさです。写真に写っている黒い網はボールがリンクに飛び出さないためのものです。
公式サイトにあるように、スケート以外にもコンサートや催し物など、丁度日本のドーム球場のような使い方をされているようです。
日曜には近所の病院を見学させてもらったり、農場を見せてもらったりと、オスロ以外で初めてのノルウェーの町訪問となりました。

街から少しで雪

日曜日にアパートにこもっていてもうつになるばかりなので、バスに乗ってホルメンコーレンの先へ出掛けた。
バスの終点の景色。ターミナルから 20 分走った後だが街に雪は全くない。
バスの終点
電車はまだ工事中で動いていないのでバスで山へ向かい、ホルメンコーレンで降りずに終点まで行ってみた。海抜 300 メートルを越えたあたりから街中にはない雪が歩道に見える。終点は銀世界。数人の人が雪道を歩いてゆく。中には乳母車を押して行く人も居る。その程度の道ならと、とぼとぼついて行く。
ハイキングシューズを念のためにはいてきたが、これが結構すべる。向かいからノルディックスキーで滑って来る人、スパイクの付いた自転車で走ってくる人もたまに居る。歩きなれないせいもあって、すぐに取り残され前後に人が居なくなる。結構心細い。
昼前後なのに前後に人は居ない
3 キロほど歩いて着いた先が下に地図を貼った凍結した湖である。北欧と言えば森と湖。その冬景色。
Frozen Lake

大きな地図で見る
おなかが空いたので湖畔のロッジに入りパンケーキとコーヒーで暖をとり引き返す。

マグナカルタ

ホテルが博物館の隣だったので、2-3 時間見学して疲れると飲み物などを近所のスーパーで買って部屋で一休み。それを繰り返してこの日も 4-5 時間見て回りました。
もう一つのお目当てだったブリティシュライブラリの閉館時間が迫っていたので、徒歩で向かいます。公開スペースにはフロイトダーウィン等のノート、ベートーベン、モーツァルトハイドン等の直筆らしい楽譜があって興奮ものです。
印刷物ではグーテンベルクの聖書や古いシェークスピア物等が展示されていますが、オクシュリンコスパピルスも一片見られました。
これらの一部はパソコンでも見られるはずですが、ガラス越しとはいえ目の前で見るとちょっと感動します。
マグナカルタは別格で特別の小部屋に展示されています。ちょっと期待していたのですが、展示中のものは現存するうちで最も保存状態の良くないもので、ほとんど文字が見えません。これにはちょっとがっかり。
このように無料のところだけを見て回った今回の旅。翌日の帰国日にも再び地下鉄にしてやられるとは予想していませんでした。
地下鉄は週末に路線工事をすることがあると掲示してあったのですが、ピカデリー線というヒースロー空港直行線でそれがありました。相当余裕を持ってホテルを出たのですが、途中で降ろされ、無料バスで工事区間の先まで運ばれました。
それでも無事に空港へたどり着け、ようやく飛行機に乗ると今度は機体の故障。小一時間待たされるというおまけまで付いて今回の旅は終わりです。

ロンドン 3 日目

金曜日。朝 7 時半にホテルの食事を摂ると、地下鉄でバッキンガム宮殿へ。駅から宮殿までの公園の道。
地下鉄の駅から
朝早いし衛兵の交代を待つ程でもないので写真を撮って宮殿前の公園を散歩。
バッキンガム宮殿
宮殿への表の参道はこんなですが、味気ないので右側の池がある公園に入りました。
参道
セントジェームス公園というそうですが鴨を始め沢山の水鳥が居ます。
公園
木々の間からはリスのちょろちょろ走る姿が見えたりして和みます。
公園のリス
池の端には管理人の小さな家がありました。
鳥管理人の家
この公園の目玉は元々ロシアから贈られたペリカンだそうで、探したら運良く見つかりました。
ペリカン
公園を出ると、近くにロイヤルギャラリー、王立美術館がありますのでちょっと見学。ここも入場無料でした。美術館なので写真は無しですが、レオナルドからゴッホセザンヌルノアールと堪能しました。
2 時間ほど見学してから地下鉄で再び大英博物館へ。昨日見れなかった区画を回ります。
ヘレニズム期のものをローマ時代にコピーしたものですが、ヘシオドス。馴染みの顔ですがいかにも説教くさい嫌な爺という感じが出ています。そういう想像の元に作られたせいです。
ヘシオドス
同じく、ホメロス。こういうのは余り意味がないですね。
ホメロス
こちらは紀元前 4 世紀のアスクレピオス。医者はこれを見逃してはなりません。
アスクレピオス
そしてソクラテス
ソクラテス
なぜかここまで撮ったらまだ午後 1 時位なのにこの区画は閉めますと言われて追い出されてしまいました。昨日もここには入れなかったのでソクラテスの写真を撮れたのは本当にぎりぎりだったわけです。ちょっと写真がぶれているのは係員にせかされていたため。
今回のイギリス旅行は年末のギリシアの予習みたいなものですから、ソクラテス像なら幾らでもアテネにあるでしょう。

ロンドン 2 日目

2 日目はホテルの朝食を済ませ、博物館の開く 10 時までの暇つぶしに、徒歩で 10 分ほどのキングスクロス駅を目指します。
駅の手前脇には大英博物館から分かれた大英図書館があります。表にマグナカルタが見れるとポスターが貼ってあったので最終日に入りました。奥の立派な建物がキングスクロス駅舎です。
ブリティッシュライブラリー
駅の中はこんな感じ。
キングスクロス駅
案内所でその場所を教えてもらい映画に出てくる場所を撮ってきました。
プラトフォーム
ここからストの終わった地下鉄でロンドンタワーへ移動。
駅から出ると古い時代の城壁の一部とされるものがトラヤヌス帝の像と共に見れます。
トラヤヌス
ロンドン塔は看板にあるように城砦です。タワーというほどの高さではありません。
ロンドンタワー
その一部。
tower
そのまま橋へ向かいます。タワーブリッジも有名なので一応。何度も落ちたので歌にもなってるロンドン橋はこことは別です。
説明
しばし何てことはない川の傍を歩き、ロンドン橋を渡って博物館へ向かいます。博物館正面。
大英博物館
入ったところ。ホテルの部屋から見た天井が明り取りになっています。
内部
この日は午前に 2 時間、飲み物とパンを買って部屋に戻り、午後 3 時間、再度部屋へ戻って休憩、夕方に 3 時間、この博物館だけを見て回りました。木曜と金曜は午後 8 時過ぎまで開館しているのですが、部屋によっては 5 時以降閉じてしまう区画があるのを知らず、見損なった区画は明日以降にします。
内部の写真は一般的ではないので別に公開します。

ここでは 2 点だけ。
線文字 A
Linear A
線文字 B
Linear B
今回の費用概算。オスロ - ロンドン往復航空券、2 万円。ロンドン安宿 3 泊、2 万円。現地交通費、昼夜食費等、6 千円。免税タバコ 10 箱、4000 円。計およそ 5 万円の出費でした。

ロンドン

水曜から土曜まで、祝日を利用してロンドンへ行ってきました。
オスロからヒースローまでは 2 時間弱、運賃は往復で 2 万円ほどです。着陸前に空港が混んでいるというのでロンドン上空を旋回しました。おかげでテムズ川沿いの地図で見覚えのある景色をあれこれ堪能。前日にオンラインチェックインしてエコノミーの最前列、主翼の前の窓際席を取っておいたのが成功しました。
さて無事に着いたロンドンのヒースロー空港。急いでいないので一番割安な地下鉄で行けば大英博物館脇のホテルまで直通のはずだったのですが、何と当日は地下鉄がストライキで全面運休中。仕方なくヒースローコネクトという次善の策でパディントン駅まで行きます。途中の景色はどこからが大都会ロンドンという不安がよぎるほどのんびりしたもの。しかしパディントン駅に降り立つとそこは都会でした。
パディントン駅
ターミナル(終着駅)なのでこんな感じ。
パディントン駅構内
駅近辺の第一印象として思い付いたのは、なぜか大阪のなんば駅みたいだなという不思議なもの。
一旦外に出て地下鉄のパディントン駅。ご覧のように地下鉄の入り口は閉鎖されています。バスにも使えるのでここから脇に入った小売店オイスターカードというプリペードカードを購入。保証金の 3 ポンドの他、20 ポンドだけ入金。3 泊ならこれで十分でしょう。
昔は知りませんが今は短期間でもこのカードがないと話になりません。一々切符を買う手間が省ける上に料金はずっと割安、一日の課金上限もあるので事実上の乗り放題にもなります。
地下鉄はストライキ
それはともかくホテルのチェックインまで時間があるので、とにかく街の中心へバスで向かいます。二階建てバスの上から景色を眺めていると、トラファルガー広場の近くでノルウェーに関係がありそうな建物が目に付いた。かつて大使館が入っていたが今は普通のというか場所柄、高額アパート。
ノルウェーハウス
テムズ川近くで降りて歩いていると妙な石柱。エジプトから贈られたというオベリスクです。
オベリスク
こちらに解説。
説明
そこから更に歩いて国会議事堂、ウエストミンスター寺院まで行くと結構疲れてしまいそろそろホテルへ行きたくなります。
一応それらしい写真。
あれ
こんなのも。
これ
地下鉄が使えないのでどうにかバス路線を見つけ、ようやく宿へ到着。適当に安いところを選んだのですが、大英博物館のお隣で入り口まで徒歩数分でした。
安いだけあってエレベーターは一応付いていますが箱の中から壁が見えます。古い建物に後付けしたエレベーターに多い形式で降りる時は扉を自分で押します。オスロのホテルも同様だったので今回は驚きません。
リフト
部屋から通り越しに見える博物館の特徴的な天井。
天井
ラウンジには『地球の歩き方』など数冊の日本語ガイドブックが置いてあったのはそれらにホテルが載っているからかと想像しています。全くの無計画でロンドンへ着いてしまったのでそれらのガイドブックを広げて明日以降の計画を練ることが出来ました。大変な幸運です。
仕事関係以外での 1 人での観光旅行なんて 10 年以上振りだったので、良い経験になりました。とりあえず元気で帰ってきたいう報告です。

夏時間終了

どうにも納得が行かないのだが、今日までヨーロッパは夏時間だ。夏時間という名前がよろしくない。夏はとっくに終わっているのだから。それに 1 年のうちで通常のヨーロッパ中央時間を使う期間の方が夏時間より短いのが最も納得が行かない。
ともかく今日は 1 日が 25 時間あるので普段以上に暇をもてあましてしまう。実はそれが不満なだけだ。